観光藝術学 2006年度
藝術ジャンルの概観: 観光と藝術の相克
【科目の系列】 観光基礎科目
【年次】1年次 【学期】前期 【単位】2単位
【講義の目的】
観光文化における藝術についてさまざまなジャンルを概観し、その広がりを学ぶ。主要な藝術ジャンルのそれぞれについて代表的な作品を取り上げ、それらの作品と観光との関わりを中心に講述する。同時に、藝術作品を「観光」として受容する上でついて回るさまざまな問題点について考察していく。
【講義計画】
【第1〜3回】 美術(絵画・彫刻・建築など)
絵画などの造形藝術は重要な観光資源である。今年度はフランスのルーブル美術館とオルセー美術館を取り上げて代表的な作品を2、3点ほど紹介しつつ、ヨーロッパの伝統的美術と近代美術の相違について講述する。併せて、観光を目的として作品を展観することの問題点を考察する。
4月14日 ルーブル美術館(1) イタリア・ルネサンス絵画(レオナルド・ダ・ヴィンチ)
4月21日 ルーブル美術館(2) 太陽王ルイ14世のコレクション(ティツィアーノ、カラヴァッジョ、ルーベンス、プッサン他)
4月28日 オルセー美術館 セザンヌの絵画
【第4、5回】 音楽
音楽の公演を観光イベントとして用いる例としては、個々のコンサートやリサイタル等の他に、世界中でさまざまな音楽ジャンルにわたり催されている音楽祭が挙げられよう。今年度はオーストリアのザルツブルク音楽祭(モーツァルトの音楽祭)と、スイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルについてとりあげ、音楽を観光資源として用いることの問題点を考察する。
5月12日 ザルツブルク・モーツァルト音楽祭
5月19日 モントルー・ジャズ・フェスティヴァル
【第6〜8回】 舞台藝術(演劇・舞踊・バレエなど)
舞台でのパフォーマンスを主とする藝術は、規模の多少はあれ、大勢の人々を一ヶ所に集めることを前提に営まれてきた。今年度は古代ギリシア劇の中からソポクレス『オイディプス王』を取り上げ、その上演の様子を見ながら、演劇というものが持っている祝祭としての側面について考察する。
5月26日 『オイディプス王』(1)
6月 2日 『オイディプス王』(2)
6月 9日 『オイディプス王』(3)
【第9、10回】 古典藝能(能・狂言・文楽・歌舞伎など)
日本の古典藝能は、日本人に愛好家が多いのは無論のこと、外国人にも熱烈なファンが多く、その魅力の源泉を探りに日本を訪れる人々も決して少なくない。今年度は歌舞伎『暫』(しばらく)を取り上げ、その内容と特質を考察する。
6月16日 『暫』(1)
6月23日 『暫』(2)
【第11〜13回】 映像藝術(映画・写真)
今日では、映画や写真といった映像技術も藝術ジャンルの一つとして受け入れられている。映像作品によって外国の文物や文化を知るということもたびたび経験するし、また、古今東西の映像作品が観光資源を生み出すことも少なくないであろう。今年度はウィリアム・ワイラー監督、オードリー・ヘプバーン主演の『ローマの休日』を取り上げ、映画と観光との関係を考えていく。
6月30日 『ローマの休日』(1)
7月 7日 『ローマの休日』(2)
7月14日 『ローマの休日』(3)
【受講に当たっての留意事項】
この講義では出席は取らない。第1回講義は受講ガイダンス的な話をせずに、すぐに講義内容に入るので、第1週目はサボっても良いなどという了見違いを起こしてはいけない。
【教科書】
特に指定せず、必要に応じてハンドアウトを使用する。
【参考書】
講義中に適宜紹介する。
【成績評価の方法】
期末試験の成績によって評価する。
(c) Motoaki Kato, 2006
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