大阪観光大学 観光学部
加藤素明研究室On Line
UPDATED: 30 October, 2007

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藝術文化論 2007年度 (金4後期)

文楽と歌舞伎

【科目の系列】 広域科目(展開) 
【年次】1年次 【学期】後期 【単位】2単位

【講義の目的】
 今年度は、日本の伝統藝能のうち、文楽と歌舞伎(歌舞伎舞踊も含む)を取りあげる。 大阪は文楽発祥の地であり、国立文楽劇場を擁する人形浄瑠璃の中心都市である。また、大阪の歌舞伎界は近年、上方歌舞伎の中心地としての振興に力を入れている。講義では、こうした伝統藝能について基礎的な事項から学び、また代表的な作品を見て理解を深めることを目標とする。



【講義計画】
第1部 文楽
9月28日 【第1回】 文楽とはどのような藝能か:文楽の歴史、作品
10月 5日 【第2回】 文楽の三業(1):太夫
10月12日 【第3回】 文楽の三業(2):三味線
10月19日 【第4回】 文楽の三業(3):人形
10月26日 【第5回】 《仮名手本忠臣蔵》五段目・六段目
 ○《仮名手本忠臣蔵》 五段目「山崎街道」から、六段目「お軽身売の場」まで
11月 2日 【第6回】 《仮名手本忠臣蔵》五段目・六段目
 ○《仮名手本忠臣蔵》 六段目「勘平切腹の場」
11月 9日 大学祭準備のため午後の講義は全学休講

第2部 歌舞伎
11月16日 【第7回】 歌舞伎とはどのような藝能か
11月30日 【第8回】 歌舞伎の舞台、役者、家、劇場のあれこれ
12月 7日 【第9回】 歌舞伎十八番《勧進帳》(その1)
12月14日 【第10回】 歌舞伎十八番《勧進帳》(その2)
12月21日 【第11回】 歌舞伎十八番《勧進帳》(その3)
1月11日 【第12回】 歌舞伎舞踊《京鹿子娘道成寺》




【受講に当たっての留意事項】
 講義時数3分の1を超えて欠席した者には、期末試験の受験資格を認めないので注意すること。 また、この講義で使用するヴィデオ類では、台詞に古文、文語文が用いられているため、高度な日本語力が必要である。日本語を母国語とする、しないにかかわらず、高い語学レベルの学習が(特に試験勉強では)必要になるので、そのつもりで受講されたい。

【教科書】(授業で常時使用する分)
七海友信 『歌舞伎・文楽の見方が面白いほどわかる本』 中経出版、2003

【参考書】
高木秀樹 『あらすじで読む 名作 文楽50』 世界文化社、2005
松平盟子 『文楽にアクセス』 淡交社、2003
田口大蔵、葛田一雄 『歌舞伎通になる本』 オーエス出版、1996
塚田圭一 『平成歌舞伎委員会』 扶桑社、1997
『NHK 日本の伝統芸能』放送テキスト(年1回出版)日本放送協会、日本放送出版協会 編集・出版
その他、講義中に適宜紹介する。

【成績評価の方法】
期末試験の成績によって評価する。


1.授業評価結果の概要(課題)
【評価する点】
○ 歌舞伎や文楽について学べて、とても興味深い。
○ 今までよりも日本の文化に興味を持てるようになった。
○ これまで歌舞伎や文楽を見る機会がなかったけど、いざ見てみると面白いものだと思うようになった。
○ 授業のやり方や進め方は、すごく分かりやすくて良かった。
○ ヴィデオを見る前に分かりやすく解説してくれるので良い。
○ レーザーポインタを使用して細かく説明してくれるところが良い。
【改善すべき点・コメント等】
(1) 日本の伝統藝能は奥が深くて難しく、分からない部分が多い。

2.上記評価に関する教員の取り組み(授業改善策)
○ 受講生の皆さんから、多くの好意的な評価をいただき、感謝しています。
【改善点・コメント等について】
(1) 確かに、文楽や歌舞伎はほんとうに奥が深く、汲めども尽きぬ泉のようなものですね。私自身も、いまでも劇場に通っては、いつも何かしら新しい発見をして帰ってきます。今回、本学で伝統藝能の講義をする機会を得ましたが、たった半年では、ほんの入り口しかお見せできませんでした。講義でもお話ししましたが、藝道は60歳を過ぎてからようやくものになり始めると言われています。文楽義太夫の竹本越路大夫さん(四代目:1914-2002)は生前、太夫の修行について「人間の一生では足りない。自分はもう一生欲しかった」と述懐しておられましたが、まさにそのぐらい奥が深いものなのです。講義で紹介したのは、文楽「仮名手本忠臣蔵」五段目・六段目、歌舞伎「勧進帳」、舞踊「京鹿子娘道成寺」と、いずれも名作中の名作で、初心者でも馴染みやすい有名な作品ではありますが、でも、どんなに自分は知っているつもりになっていても、中味を深く見ていくとやはり難しく分かりにくいところが常に出てくるものです。みなさんには是非これを機会に、いま自分の中に芽生えた「クエスチョンマーク(?印)」を忘れずに、劇場に行って実演を見る機会を持っていただきたいと思っております。きっと素晴らしい体験となって、みなさんの身についていくことでしょう。

(c) Motoaki Kato, 2007-2008